病気のおはなし

気管支喘息の治療 その4

アレルギーの原因物質を突き止めたとして、原因物質を避けられる場合と、そうでない場合があります。

例えばペット。
ハムスターやウサギは他の人に譲渡されることが多いですが、犬や猫が原因の場合には、そのペットが生きている限りは責任をもって飼い続けることも必要でしょう。その場合にはステロイド吸入薬を中心とした治療が中心になります。
家の中のダニが原因のことも多いのですが、ダニをゼロにすることは困難です。

こうしたケースでは、「減感作療法(げんかんさりょうほう)」が治療の選択肢にあがってきます。現在日本でよく使用される減感作療法は、ハウスダスト(家のホコリで、ダニ成分も含む)とスギ(スギ花粉症)の2種類です。
減感作療法というのは、原因物質をごくごく少量から体に注射し、徐々に慣らしていくというものです。うまくいけば薬もほとんどいらなくなるくらい改善します。欠点は、頻繁に通院・注射しないといけないこと、3年間くらい継続が必要なこと、そして 原因物質を注射するわけですから大きなアレルギー発作をおこしてしまう危険性があることです。もし減感作療法の御希望があれば御相談ください。

現在、注射ではない方法による減感作療法が開発されているところです。将来これが一般に使用可能となれば、減感作療法はずいぶん広まると思われます。
医学の進歩に期待しましょう。

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