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気管支喘息の治療 その3

2008 年 12 月 8 日

喘息治療にはステロイド吸入薬が有効、というお話を、その1その2で紹介してきました。
でも、喘息治療はそれだけでは不十分なのです。アレルギー疾患では、アレルギーのもととなる原因物質を突き止め、この物質を避けるようにすることができれば、発作は起こさなくてすみます。つまり原因を調べることが大変重要なのですね。
もちろん原因を突き止められないことも多いですが、我々アレルギー専門医は原因検索に非常に力を入れています。
「あなたの症状からするとこれは喘息ですね、お薬(ステロイド吸入薬)をお出ししましょう」、という診療では、根本の解決にならないのです。

かつて広島に、城智彦(じょうとしひこ)先生という喘息の専門家がいました。
広島湾特産のカキ養殖の従事者に喘息が多いことから研究をすすめ、原因がホヤだと突き止められた先生です。原因を突き止め、仕事場の環境整備をおこなうことにより、多くの人が苦しみから解放されることになったのです。

私は城先生が亡くなられる直前まで、御一緒に仕事させていただき、いろいろなお話も聞かせていただきました。
私は城先生の最後の教え子として、「原因は何だ? どうすれば原因物質を避けられるのだ?」ということに こだわっていきたいと思います。

参考:http://ci.nii.ac.jp/naid/110002426227/
    http://ci.nii.ac.jp/naid/110002427728/


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